隠れ糖尿病とは
隠れ糖尿病とは、その名のとおり本人が自覚しにくい境界型糖尿病のことです。
つまり、一般の健康診断で行われる空腹時血糖値が正常で、再検査にならず、体が糖代謝異常に陥っていることを発見することができません。
ブドウ糖負荷試験を行えば発見できるのですが、この検査は、通常一次検査の結果で再検査が必要な場合に行われます。
隠れ糖尿病の体の中では何が起こっているかというと、膵臓からインスリンは出るのですが、インスリンの効きが悪くなり、血液中のブドウ糖を細胞内に取り込んでエネルギーに変える作業に、正常な人よりも時間がかかります。
時間をかければ血糖値は正常になりますので、早朝空腹時の血糖値は正常です。
食後は誰でも血糖値が上がりますが、正常なら食後上昇した糖に応じたインスリンが速やかに分泌され、インスリンの働きで血液中の糖は速やかに細胞に取り込まれます。
ところがインスリンの効きが悪くなっていると、正常値に戻るまで時間がかかるのです。
現代人はなぜこのようなことが起こるのでしょうか。主な原因として以下の3点が挙げられます。
・ 消化の良い食べ物を好むため吸収が早く、急激に血糖値が上がる
・ 過食で早食いのために、急激に血糖値が上がる
・ 運動不足のために、細胞の機能を回復できない
私たちの体は急激な変化を嫌います。急激に血糖値が上がると、膵臓は急いでインスリンを出さなければなりません。最初は良いのですが、これが毎食続くと膵臓は疲れてインスリンの分泌が立ち後れたり、細胞も疲れて糖を取り込むのが鈍くなります。
糖を取り込むのが遅くなると、膵臓はインスリンが足りないと判断し、インスリン分泌量を増やそうとして、ますます膵臓は疲れてしまいます。
細胞の周りにインスリンがもっと溢れると、細胞はさらにインスリンに対して鈍感になり、これらの悪循環によって境界型糖尿病からやがては立派な糖尿病に至るのです。
我が国の隠れ糖尿病は、相当数に上るのではないかと考えられています。本人が正常だと思っているだけに生活が改善されずやっかいです。
検査は、食後血糖値の測定やブドウ糖負荷試験の他に、日常の尿糖検査も有効ですので、前述の3つの傾向に当てはまる人は検査されることをお勧めします。
こうした背景から、近年では食後血糖値やブドウ糖負荷試験が重視される傾向にあり、健康診断も工夫されることと思われます。
日本の糖尿病患者は年々増加し続けており、もはや国民病として深刻な状況にあります。隠れ糖尿病や境界型糖尿病のうちに改善するよう心がけるのが懸命です。
http://matome.naver.jp/odai/2134854511712690401
(NAVER:話題の「隠れ糖尿病」!!あなたは大丈夫?)
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