ビールはメタボを改善?
米国オレゴン州立大学の研究で、2016年3月、実験動物において、ホップに含まれる天然フラボノイドの「キサントフモール」が、高脂肪食に起因するメタボリック症候群のマーカー値を有意に改善し、体重増加も抑えた、と報告された。
研究チームは、60%の高脂肪食で飼育した実験用マウス48匹をランダムに3群に分け、各々にキサントフモールを0(対照)、30、60mg/㎏/日ずつ12週間与えた。
その結果、60mg/kg/日のキサントフモール摂取マウスは、LDL-コレステロール(悪玉)が80%低下し、インスリン濃度が42%低下し、炎症のバイオマーカーであるインターロイキン(IL)-6濃度が78%低下した。
キサントフモールは、ホップおよびビールに含まれる。今回の研究で用いた最高用量は、マウスで体重1kgあたり60mg/日であったが、これはヒトに換算すると体重70kgで350mg/日に相当し、これをビールだけで摂取するには2,000リットルのビールが必要だという。