食事はゆっくりと
英国のブリストル大学の研究チームによると、ゆっくり食べた人は、食べ終わった後で満腹感を得やすく、よりたくさん食べた気持ちになれることが判明した。
早食いは、より多くのカロリーを摂取し、体重が増えやすいことがこれまでにもわかっている。
実験には40人のボランティアが参加。参加者には、どれだけの量を食べたかを視覚的に判断できないように、トマトスープをチューブで口の中に流し込み、食べる速度と休憩をコントロールした。
そして、トマトスープを食べ終えた直後と2時間後に、空腹感を尋ねた。その結果、ゆっくり食べたグループの方が、早食いのグループより満腹感を感じており、「自分がどれだけの量のトマトスープを飲んだと思うか?」という質問に対し、ゆっくりペースでトマトスープを飲んだグループは、早いペースで飲んだグループよりも平均108mL多く回答した。
ハーバード大学のアン マクドナルド氏は、「ゆっくり噛むことによって、レプチンの血中濃度が上昇することがら影響しています」と説明している。
つまり、ゆっくり食べて、レプチンをうまく働かせれば、満腹感を得やすくなり、食べる量を減らしてエネルギーが取り込まれるのを抑制できる。さらに体のエネルギー消費を増やし、エネルギーの過剰な蓄積を防ぐことも可能になる。
レプチンが視床下部に伝わるのは食事をはじめてからおよそ20~30分後以降なので、食事にはそれ以上の時間をかけるのが良い。